Taka_solohamの日記

ヨーヨーマスターTAKAの過去ログです。途中からツイッターの転記のみになっていますが、以前はメインコンテンツを展開していたので過去に遡ると文章がいろいろあります。

ヨーヨーのルールってわかりにくいですよね。

Taka_soloham2008-07-07

フリースタイルで勝つ方法*1や得点の効率のよい構成はわかっていても僕自身フリースタイルのジャッジングについて説明して、といわれたら直感的にしか説明できませんでした(もしかしたらいままでも説明してくれる人いたかもしれませんがアンリ君以外に一般に向けてわかりやすくヨーヨーのルールを積極的に説明しようと取り組んだ人はいままでいなかったと思います)。

ヨーヨーのルールがブラックボックス化していたことでジャッジ不信が生まれたり、また毎回大会のスコアについて討論が行われていたりしました。でもそれは毎回起きるけれど結局ジャッジが出した結果が一番正しいであろう結果と同じだったため、確固たるルールがない中(無いといわれると怒られるかもしれませんが)ほかに手段が無いために既存のクリッカーによるジャッジが行われてきました。
プレイヤーとジャッジ間の温度差というのはずっと埋まりにくいままの状態でした。

ヨーヨーの機能の発展が著しい昨今、競技としてのルールの整備はなかなか進みませんでした。*2
毎年ごとに基準や評価が変わっていく中で客観的にスコアを記録するシステムが作れないかと妄想数年、てんちょさんとの出会いで富士よーミーティングでできる!ということになり、いーぐるさんがついに完成させました!


いーぐるさんが今回作ったシステムはクリッカーシステムの問題と改善点を洗い出し、そしてクリッカーシステムのジャッジを育成するツールとしても有用です。

http://www.mysys.org/eagle0wl/nds/ndsjudge.php

はっきりいってすごすぎます。いろいろな機能も実装されてますが、まずは3分間のスコアがリアルタイムで記録されていることだけでもものすごいです。映像とあわせるとどの時点でどれくらい得点が取れてるかがビジュアルでわかります。

いままでは3分間の最終結果が+と-でしかわからなかったものが数秒単位でグラフ化されることで流れのよいときの得点の入り方や一度崩したときの停滞、その後どの時点で盛り上がってくるかなどフリースタイルをしていて自分が気持ちいい、ということだけではなく、構成を客観的にスコアを可視化します。

またジャッジの方法や育成についても幅が広がります。ビデオをみてこのツールでジャッジングをし、他のジャッジのスコアと重ね合わせることで自分の得点の入れ方の傾向がわかったり、現時点でジャッジングを理解していて、正しいとされるジャッジのスコアとグラフの運びが近似値をたどればいままで最終結果でしか照らしあわすことのできなかったジャッジング方法について1つの勉強の手段としても役に立ちます。

いままでジャッジをしてきていて、これからもジャッジする人たちへの尊敬はもちろんあります。しかしみんなに1つ言いたいのは、ヨーヨーのジャッジって難しそうですがヨーヨーがある程度できれば誰にでも”でき”ます。*3

ジャッジの資質ってヨーヨーがうまいことよりも客観的に同じ技に対して同じスコアをつけ続けたり、ルールを曲解釈して自分ルールでスコアをつけたりしないという一般人としての資質のほうが重要だったりします。

というのをこのジャッジングシステムがわからせてくれると思います。

なんにしてもいままではどこから手をつけてよいかわからないで聖域化していたジャッジ方法や傾向の議論がこのツールのおかげでジャッジ以外のプレイヤー達にも意識をさらにしてもらえるきっかけになればと思います。

制作したいーぐるさん、お疲れ様でした。今後のヨーヨー界を変えていく実効的且つ、建設的な一歩になると思います。

このツール、導入がやや難しいので練習会やゆうとも、直接僕に会える人は教えることができるので興味ある人はぜひ聞いてください。今週のゆうともにももって行きます。

*1:方法を知っていることと実践はまた別問題です^^;指導という意味ではある意味実践してきましたが。

*2:ジャッジの熟練度があがってきたり、パフォーマンスポイントがいろいろ変わったりしましたが根本の意味では1999年と同じ仕組みのままです

*3:もちろん熟練は必要だし、それがいまのトレンドにとって正しいであろう/正しくないかもしれないは別にして。いままではジャッジとジャッジ以外の人の2種類しか存在しませんでした。このツールの登場により、大会でジャッジすることは無いけれどいままでよりはジャッジについて理解できる人たちの存在、というのが生まれてきます。